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5・鉄塔70番
bS25  水剣山



長年の・・・積年の・・・念願の水剣山に上って見れば、良き尾根続きと良き展望、秘境?尾根はここにも在った。

下山後通る集落で、出会った人との語らいで思わぬ福を頂いて、心もお腹も満腹登山。




大谷地区配水池〜70番鉄塔巡視路〜東回りコース〜尾根〜尾根北進〜808m(反射板)〜水剣山北東コブ〜引き返し〜

水剣山(872.0m三等)〜尾根南下〜766m〜69番鉄塔〜巡視路下山〜大谷地区配水池



◎所在地 : 宍粟市大谷・梯(かけはし)地区の北山塊

◎地形図 : 2万5千図   『山埼(やまさき)』 

◎山行日 : 2008. 4. 6 (日)  快晴       

◎山行者 : CL馬場・安藤・大柿(兵庫山楽会)     Age=61

◎コースの見所 : @(3〜10)展望  A(10)岩稜ヤセ尾根  B(13)展望は圧巻

            C西尾根も随所に好展望所あり

◎走行距離 : 往路 64.5km  往復 134.1km



自宅発(7:10)〜姫路B/P〜R=29〜山崎町〜R=429〜R=523(塩田一宮線)〜大谷地区〜

1・配水池(8:41〜9:00)〜2・(9:07)〜3・尾根(9:32)〜4・(9:48)〜

5・鉄塔70番(9:59 おやつ 10:03)〜6・(10:26 おやつ 10:30)〜7・(10:41)〜

8・分岐(10:48)〜9・808m/反射板(12:50〜11:06)〜10・(11:20〜12:50)〜

11・(11:40)〜12・尾根(12:00)〜13・(12:05 おにぎり 12:48)〜14・水剣山(12:50〜

12:55)〜15・分岐(13:09〜13:13)〜16・明延ピーク(13:20)〜17・(13:25)〜

18・屏風岩展望所(13:37)〜19・765m(13:51)〜20・(14:00)〜21・(14:13)〜

22・(14:33 おやつ 14:43)〜23・鉄塔/69番(14:47)〜2・(15:30)〜

1・配水池(15:36〜15:55)〜民家(15:56 会話/接待 16:20)〜往路〜

山崎町たいこ(17:16:45〜17:03)〜往路〜B・P停滞〜回り道(R=2)〜自宅(19:00)



従来の「マイカー登山」正式な名称は「マイカー山と自然を楽しむ会」だったが今年度から改めて「兵庫山楽会」に変更された。その会の4月例会に「水剣山」が計画され願ったり叶ったりで参加した。R=29を走る時に反射板を見ては『登って見たいな〜』と思っていたがその反射板は今日の尾根に建っている反射板なのか・・・。今日の担当は神尾さんだったが参加できず、馬場さんが代役で前回同様私宅で私の車に乗り換えて発った。

右に左に満開の桜の花を見ながら順調に走り、山崎町でR=29からR=523に乗って大谷地区へ向かう。地区入口を通過(100m)してしまい引き返し目的地に着いた。 1・配水池(8:41) 天気は快晴支度を始める『アッ忘れた!!今更どうすることも出来んからこれで行くわ』ヤブは無いだろうから何とかなるだろう。最新モデルの靴にスパッツを着けて発った。 発(9:00) 舗装林道を上って行くと間もなく砂防ダムが在り、そこの桜はまだちらほら咲きだった。水音と耳に痛い位に透き通った小鳥のさえずりと、何時もより優しい鳴き声は小鹿だろうか・・・。

それらを聴きながら上っていると、地道になり道の右に登山口が在った。 2・登山口(9:07)  「火の用心 bV0」 白プラプレート(新設)には「登山口(東尾根廻)」 道の左には同様で、bU9 西尾根回りの案内が在った。樹齢70Y前後と思われる杉林を緩く上って行く。次第に傾斜がきつくなる。プラ階段と、ピンクのビニテープを案内に等高線通りの急登をする。意外と早く右上方に尾根が見え、岩壁も点在し始めると炭焼き窯跡が在った。 (9:23) 窯は原形を留めていたが尾根近くでこんな急斜面に在るのは珍しい。西が開けて西に69番鉄塔辺りが見えた。

  

(2)東尾根廻登山口(9:07)        炭焼き窯跡(9:23)

杉林が雑木林に変わって間もなく尾根に乗る。 3・尾根(9:32) ハッキリした尾根道は上下共に在ったが今日は巡視路を歩くことになり、即右山肌へと入って行った。 右谷向こうの尾根(71番鉄塔も)が気になりがら進んで間もなく大きく左へ折れ、先程の尾根に復帰し振り返ると、長水山が槍の如く尖がって見え、その北から西一面には眉を散りばめたかのように見える白い斑点はコブシの花。西には69番鉄塔が建つ迫上がりの下山尾根が見えた。軽岩稜を上り 4・(9:48) 傾斜が緩んでホッ。

再び軽岩稜の中上りとなり、絶好の展望岩もある。長水山から北尾根に在る606m〜△釜屋(400.8m四等)〜峠〜618m〜当尾根の808m(反射板)への尾根が凄く気になる。と、言うのは西廻りで808mからこの尾根を下って峠から大谷地区へ戻る計画を申し出たがアウトだったこともある。鹿網ゲートを潜ると直ぐに鉄塔に着く。 5・鉄塔70番(9:59) 場所移動で360度展望。おやつタイムで安藤さんから『甘くておいし〜』イチゴを頂く。

(6)に遮られやっと見える水剣山から下山尾根とその東面山肌が見える。当尾根北は私地図の (6) が天に突き出ている。送電線を追っていくと前回上った「およね山/977m」の鉄塔も視程に入り鉾立山・雪彦〜ウリュウドと南へ南への尾根が見え、美しいドーム(兜)形の山は「淡路ヶ丸」か、七種山山塊から明神山山塊も見えた。それよりも何よりも間際に見える五十波(いかば)地区の真北に座する△神谷(こうだに)646.0m三等)に心惹かれた。眺めていると、歩きたいと思う何本ものコースが目に焼き付いた。 発(10:03) 

 
(3)からの長水山(9:33)左506m右水剣山・400m手前 (5)鉄塔から北面(9:59)奥右水剣山

緩い上り道の正面には (6) 地点が覆いかぶさる感じを受け、それに向かって上る。雑木で視界が塞がる。次第に急登になり上り切る 6・(10:26) 展望なし。急登で疲れた勢もあり、また休憩をする。馬場さんから「よもぎ大福」を頂く。現在地確認後発つ。 発(10:30) 視界無く左右切れ落ちのヤセ尾根『何処の何処を歩いているの』って感じ。左樹間からに大岸壁(岩尾根)が迫り出してそこへ歩けそうな「蟹の横ばい道」が付いていたが今日は連れが居るので勝手な行動は控えた。コブ上り切り 7・(10:41)  ここからも先の大岸壁(岩尾根)に乗れそうだった。

秘境の趣を感じる。植えっぱなしの左ヒノキ右杉林の後は雑木林になるが芽吹きが始まったばかりだった。。 8・分岐(10:48) しっかりと現地確認。間もなく前方が明るくなって反射板が見えてきた。 9・808m/反射板(12:50) 上って来た方向から見て反射板の間後が黒尾山で、ここからも先と同じく「およね山」から鉾立山・雪彦〜ウリュウドとここからも美しいドーム形の山や七種山山塊から明神山山塊も見え、水剣山の一部も見えていた。

「808m」「水剣山(←付き)」プラプレートが二段で設置してあったが「水剣山(←付き)」のプレートは風圧でか方向が変わっていて安藤さんが正規の方向へ戻したが再度プレートが動く可能性が有るので要注意(北東尾根に誘い込まれ易い)。 発(11:0)

 
(9)808m/反射板:南から(10:50)   (9)反射板側近:南から(11:00) 安

 
←(9)プレートの所から水剣山(11:08) (9)プレートの所:南から(11:03)馬

水剣山への入口はハッキリしないが赤ビニテープを追えば誘導してくれた。立木が伐採されて開かれてていた。右植林帯左自然林の山肌は物凄い岩盤で「圧巻」と私は感じた。しばらく、白で5弁の小さな花を見ながら進む。左は切れ落ちが続く、右樹上から瞬時黒尾山が覗く。やがてヤセ岩稜尾根になり、ここは写真ポイント。馬場さんの三脚を借りて三人で記念写真を撮る。10・辺り(11:20〜11:30)

 
(10)辺り(11:22)左奥水剣山 (10)辺り(11:30) 水剣山を入れるためカメラを左寄りにした。それが為写ろうと皆が左寄りに傾いたと思う。
(最近の写真は殆どボケている・・・『人物の場合はこの方がエエワー』との声も聞こえるこの頃ですが・・・)左奥水剣山

10・(11:30)の所からは展望も良く振り返ると反射板から (7・6〜) と西の69番鉄塔尾根が見え、V字谷筋正面奥に長水山が見える。岩稜帯が終わると視界が塞がりコルから上り始める。 11・(11:40) 太い高木雑木と樅・栂の原生林の急登中に右に10m位外れて更に太い栂の木が目に入り実測すると目高で周囲4mを少し切っていた。樹形は頭上で三本に分かれていた。先行の二人を追って上り切る。 12・尾根(12:00) 展望なし。「東尾根方面下山道(→入り)」の同類のプラプレートが掛かっていた。

方向確認後水剣山北東ピークへ向かう。左植林帯尾根を緩く上ると前方が全開する。「水剣山頂北東ピーク(880m)」のプレートが掛かっていた。最高点から鹿網に沿って少し北へ下ると、より大展望が得られる。 13・(12:05) 展望とおにぎりタイムに入る。先ずは黒尾山北の尾根谷間に真っ白に光る三の丸と氷の山は凄く近くに感じた。その左には大甲山〜植松山。後山と駒の尾山の左に形良く尖がるのは日名暮山か見飽きぬ展望だった(三室山は同定出来ず)。これも植林の伐採(数十年は経つと思われる)があったからでそれが無ければこの展望は無かったと言い切れる。

 
(13)から北方面の展望(12:05)奥左荒尾・大甲山・その右氷の山  (13)から北方面の黒尾山展望(12:35)

現在地から黒尾山など歩いて見たい尾根が在った。おやつを分けあい夫々の想いと思いの中食べ終えて発った。 発(12:48) 引き返し (12) から上って横ばい少しで最近立木が伐採されて南が開ける待望の水剣山に立った。 14・水剣山(12:50) 長水山はこちらから見ると尖がりが目立たずもコブシの白は相変わらず凄かった。上り尾根の奥に七種山と明神山山塊が霞んで見えた。北東尾根と双子のようによく似たピークが北西に在るがここは高木雑木が生えていて(北東尾根から確認していた)立てば其れなりに感動が有ったと思うが合意でパスして下山開始。 発(12:55)

 
(14)水剣山:南から(12:51)      水剣山から下り(13;02)ポイントから(9)反射板

軽岩稜の下りが続く左(東)樹間から反射板や吊り尾根が見えた。ミズナラが目立つ尾根は、左右切れ落ちている。東面は大岩場もある。ほぼ下り切りかと思う頃左山肌に逆戻るハッキリした水平踏み跡を見つけ覗いていると黄ビニテープが巻いてあった。 15・分岐(13:09) 一人で探索に入る。先程の大岩場の下を通過した。急斜面にへばりついて太い古杉が生えていて「鬼杉」と命名した。

その先は水剣山から南の谷筋のガラと激斜面で道は途切れたが右樹間からすぐ先に上り尾根が見え、それに乗ると反射板へ行ける巻き道のようだった。 引き返し (13:13) 馬場さんと思いが一致したが「反射板⇔69番鉄塔」の巡視路を兼ねているかも・・・。横ばい尾根右には太くて元気な赤松帯も在る。ミツバツツジや雑木の芽は少し膨らみかけたところ。尾根肩から766mを見上げるとかなり高く天に突き出る感じだった。右ヒノキ林になり、緩く上った所が 16・明延ピーク(13:20) 西の谷の地区名を引用してるようだ(「明延ピーク」べプラプレートあり)

チラチラと左に反射板尾根を見ながら下ると最低鞍部。 (13:24) 左右ヒノキ林尾根を上っていると右の谷筋が開け遠くに日名暮山と後山が前尾根の上に突き出ていた。どれ程の容積か分からないが岩盤上の土石は完璧なまでに流れ落ち(崩れ落ち)広範囲白っぽい岩盤がむき出しになっていた。上り切ると今度は東から南が全開。そこは「屏風岩展望」のプラプレートあり。 18・屏風岩展望所(13:37) 屏風岩と言うだけに尾根長10m高さ3・4m?の垂直崖だった。近場は勿論、雪彦・七種・明神山塊全望。

屏風岩からの展望(13:38)
左端(9)反射板・右下(5)鉄塔

西面には「屏風の背」のプラプレートあり。 発って間もなく 19・765m(13:51) 南西尾根に入らないように注意。69番鉄塔を目指し急下り終了。 20・(14:00) 左は混生林で何も見えない右(南東)は植林幼木帯の所や赤松の木間から766mからの南西尾根や上牧谷地区が見える。小さくアップダウンをしながら下っていると延々と尾根の木が伐採されていた。歩くための伐採にしては規模が大きすぎると思っているとどうやら植林の整備作業のものだった。伐採された木を跳ね除けたりしながら下って 21・(14:13) 秋の紅葉が抜群にきれいなウリハダカエデの大木も切り倒されていてとても残念だった。

やがて尾根前方に69番鉄塔が見えてきた所で最後の休みに入った。 22・(14:33) もう上りも無いし気温も最適、すっかりリラックスして気楽におやつタイム。安藤さんからコーヒーをよばれる。『そろそろ発とうか』 発(14:43) すぐ先で鹿網を抜け鉄塔に着く。 23・鉄塔/69番(14:47) 足元直ぐ東面はコブシが沢山生えていたが時期的には散り始めていた。

 
(14:13)地点から上牧地区を眺める  (23)鉄塔から(14:47)左水剣山

(23)鉄塔から(14:47)右奥水剣山

上りで眺めながら『何処を下るんやろ』と思っていた鉄塔からの下りに入った。広い尾根肩では巡視路もハッキリしないがビニテープを頼って歩けば間もなくハッキリした路に乗る。後は急斜面に付いた路をジグザグジグザグ下るだけ。「らくらく連絡網」の話が出て、ニックネームを何にするかと馬場さんがあれこれ発安してたが後日見るとその中の一つ「ばんば」に決まっていた。ちなみに私のは「***です」。

やがて大谷地区が見えて、杉林に入ると水音が聞こえ始め、それが次第に大きくなると谷川に下り付く。適当に谷川を渡って林道に上がる。 2・(15:30) 朝と同じ場所で同じ鳴き声の小鳥の声を聞いた。安藤さんは体調不十分のところも元気に歩き切り、私は最新モデルの靴で歩き切り、馬場さんは最後の下りも鼻歌まじりで下り切り無事車に戻った。 1・配水池(15:36) 帰り支度を済ませ、良かったよかったで今日もこれで終わりかと思いながら発った。

民家に近付いた時、道端に住民(女1男2)がおられ、車窓から『山へ登らせて頂きありがとうございました』『山はどうやった 蛭はおらんかったか』から会話が始まり、私達も車から降りて話すことになった。初めにお菓子を頂き、次には女性が『コーヒー飲んでか』と言うが早いか自宅に戻ってコーヒーを入れて持って来てくださった。畑の畦に黄色のラッパ水仙が今を盛りに咲いていて、安藤さんが『うわーきれい』と言うと『切ってあげ様か』と言われ、またまた自宅に戻り、先に菜の花を切り次にその水仙を惜しげもなく10本位切って下さり、しおれない様にと濡らしたティッシュペーパーを切り口に当てて下さった。

大谷地区最奥部の民家前(16:04)
コーヒーを頂いているところ奥二人が親子か御夫婦かと想ったが・・・

@蛭には塩がよく効く A最近はこの山に良く上りにくる(神戸の方からも) B最近若い者と水剣山に上ったが若い者は先に上ってしまい一周したがワシ等はしんどくなって途中のヒノキ林(766m手前かと想う)から谷へ下って帰って来た C宍粟市で100山選定しその内のベスト10に選ばれると市の補助で整備が進むらしいこと D鹿が出て被害に遭う話から数年前はクマが出たこと等々話し、私が一番訊きたかったことで『ここから梯(かけはし)へ抜けられるのですか』と尋ねると『抜けられる、でも今は人が入っていないからなー』だった。

それでも地図破線入口には行政(兵庫県)の標識が立っていて「通行不能(赤字) 路線名・塩田一宮線 理由・巾員減少1.0m 箇所・これより 竜野土木事務所」と記してあった。路線名に疑問が残るが昭和の前半には本格的な道を付けるべくでか県道として存在していたのではと想う(例えば私が父に聞いたことがある波賀町の小野地区から大国牧場を通過する道のように当時の権力者が「ここに県道を付けるとかこの峠道を県道に指定して何れは拡幅工事をする」と言ったふうで・・・他には鴨内峠や五大山と五台山の中頃に有る標識も同類と想う。

お礼を言ってお別れしたが『また上りに来てね』と温かく見送ってもらい帰路に就いた。当地は梅の花が咲き始めたところで、次は桃の花が咲くとのことだった。山で満足、地区住民の温かい持て成しの心に接し「これぞ山登りの魅力」と思いながら西日に輝る満開の桜に心奪われ、安志坂の高級レストランで定番の「鰹・・・」を食べ快調に走っていたが姫路B・Pが停滞で下道に変更して帰った。


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