尖がり山に立ちたくて何処から上るか思案をしたが決めた所は「独鈷の滝」
着いた峠で休みをとって、分岐を探して五大へ向かえば烏帽子山への道標あり。
立った烏帽子は幅広水平。北由良先の峠では、素朴な作りの石仏一体。
独鈷の滝〜美和坂古道(県道絹山市島線)〜美和峠〜五大山へ〜烏帽子山分岐〜548m〜
烏帽子山(510m)〜北由良(349.4m四等)〜268m〜下山(185.9m四等)〜稲荷神社
◎所在地 : 氷上町絹山・香良と市島町・春日町の町境界
◎地形図 : 2万5千図 『黒井(くろい)』
◎山行日 : 2004.9.20 (月:敬老の日) 曇り時々小雨
◎山行条件 : 歩き/妻 Age=57
◎コースの見所 : @ 岩瀧寺と紅葉(時期) A 浅山不動尊と独鈷の滝
B (11)と(13)からの展望
◎走行距離 : 往路 67.1km 往復 138.5km
自宅発7:25〜R=175〜山南仁王道の駅(8:38)〜氷上町稲継交左折R=7〜
桟敷稲荷神社自転車デポ〜香良駐車場1・S/G(9:18 発9:40)〜2・独鈷の滝(9:50)〜
3・美和峠(10:40 おやつ 発10:48)〜4・(10:56)〜5・烏帽子山分岐(11:05)〜
6・548m(11:16)〜7・(11:32)〜8・烏帽子山510m(11:43 おにぎり 発12:25)〜
9・峠(12:43)〜10・(12:50)〜11・(13:00)〜12・北由良(13:27)〜13・(13:33)〜
14:(13:47)〜15・勝坂(13:59)〜16・(14:10)〜17・268m(14:15)〜18・(14:26)〜
19・下山185.9m(14:32 発14:42)〜20・神社(14:50 発14:57)〜自転車で走る〜
(約4km)〜1・S/G(15:10)〜A地点妻と合流〜B地点聞き取り調査〜
1・S/G井上さんと合流〜発(16:42)〜往路〜自宅(18:32)
※写真挿入不良有り
この山を西から見ると、きれいな三角形の尖がり山、その山へ向かってのスタート地点は通いなれた、五台山駐車場。 (9:18) 福知山市から穴裏峠を通って30分で来たと言う人(同年代男)と会話する。福知山市のロッククライマーで岩場でロープ操作の訓練に来たとのことだった。
駐車場近くの絵看板に、滝から美和峠への道が描かれていたので何処を通って行くのか歩けそうな地形を探した。地形図を見てあれこれ考えたが結局結論が出ないまま今日に至る。さて、その道は何処を通っているのか興味たっぷりで歩き始めた。香良駐車場1・S/G(9:18 発9:40) 参道のもみじは台風の影響を受けていなく、葉先がほとんど痛んでいなかった。
岩瀧寺を過ごして役行者と、不動明王に手を合わす。不動明王が祀られている洞窟は採鉱跡か・・・。その先、独鈷の滝を見るのは三回目、落差二十メートル?一筋の美しい滝である。2・独鈷の滝(9:50美和峠へは地形から見て「滝の頭を越えてから向かうのでは」と思っていたが峠への分岐は滝頭手前に現れた。美和坂古道(県道絹山市島線)の案内板が立っていた。
大岩盤帯の間を縫うようにして急登りをし、尾根に乗ると緩い上りになり、高さ1m位の自然石に「日露戦役記念○ 左に青年○國會」と彫られた石碑が立っていた。次の谷筋に案内板が立っていて、そのまま山肌を進めば鷹取山・五台山・鴨坂峠。谷を上れば美和峠・愛宕山・五大山・三日月山・由良峠となっていた。そこの大岩にも「美和峠」と大きな字が書かれ、矢印が谷筋を上るように指していた。 (10:02)
17・268m
16
13
11
6・548m
(15)地点の素朴な石仏・西より
隣に立つ杭と大きさを比較すれば
石仏の大きさが分かる(手振れしています)
(14)地点手前の岩盤節理・圧力がかかって節理の方向が変わっている
(11)地点の岩盤節理(尾根南下)
展望なし、水平で広く、建物が建っていたかの様だった。赤松・ソヨゴ・ヒサカキ・桧等が生えていた。先端部でおにぎりを食べながら下り進路を探り、井上さんと連絡をとると、井上さんも吼子尾山に着いたところだった。吼子尾山からは烏帽子山が確認できたらしい。少し長居をしてしまった。 発(12:25) 下りは尾根が無いのでコンパスに頼って下る。
視界の無い、潅木帯の急下りをして破線が通るコル(峠)に着く。(実際はコルから20m位東に下りていた) 9・峠(12:43) ここにはかなり太いモミジの株立ちが生えていた。峠道を探すと、北油良の方は桧林で道の形跡なし。(下草なくしばらくは安易に下れそうだった)絹山の方は桧林に地形図通りに残っていた。左に愛宕山と五大山が見え隠れしながら短急登で 10・(12:50)
短く下って登り返すと、岩尾根になって南側は崖になっていた。正面に安全山や弘浪山。左に愛宕山・五大山・三日月山・権現山・霧山その奥に向山連山。右は井階山や吼子尾山、井階山の左に尖がった大箕山方面が見えた。 11・(13:00) 少し岩場を楽しみ下って上ると展望の無い『北由良』に着いた。 12・北由良(13:27) ここからは横ばいなるも柴藪っぽくなった。 13・(13:33) 下り傾斜が次第にきつくなっていくが前方が開けて(11)地点と同じ展望があった。
さて、二本目の破線は・・・と思いながら着くと、絹山の方には潅木帯にV字の、道とは思えない『溝』が下っていた。油良の方には道の形跡が無かった。 14・(13:47) 短急登でコブを越えると前方が開け268mピークが望めて「先は長いな〜」と思う。そんなことを思いながら下りついたコルは堀切になっていて、素朴な石仏を見る。 15・勝坂(13:59) と言う事はここが正真正銘の峠か・・・?。地形を見ても先ほどの破線峠はかなり無理があるが、ここなら理に適っている。地図に隠さなくてはならない訳が有ったのか・・・
烏帽子山へのすばらしい尾根・東から
烏帽子山への分岐と案内・南から
微かに残る道を上っていると谷がY字になった所で道が消えて思案をする。辺りを探すと左の谷側に道が在って、ジグザグと上って尾根に乗る。そこには滝と峠を指す案内板が有った。この尾根筋にも道と思える跡があったが案内の道は急斜面の植林帯の中、横ばいに続いていた。
二本目の尾根にも案内があってここは尾根に乗って上った。 (10:19) 間もなく、再度植林帯の中、横ばいを進んで少しずつ高度を上げて行く、緩い尾根を回り込むと緩斜面で広々した地形になって美和峠に着いた。 3・美和峠(10:40 おやつ 発10:48)) ’98・4・4五台山から五大山へ初めて歩いた時には切り開きも無く心細い思いをしながら歩いた記憶が蘇った。(その時も、氷上町・市島町両側に下る道を確認していた)
今の尾根は広く切り開かれて(私にすれば切り開き過ぎ)るんるんで歩けるようになっていた。おやつを食べて発つ。 (10:48) 右桧林と左潅木帯の横ばいの植界を進んで自然木利用の丸太階段を上る。 4・(10:56) 再び横ばいの植界を行く。右前方にこの後辿る尾根、左は愛宕山から五大山方面が見え隠れする。町界から外れる地点を外さないように進んでいると、目に飛び込んできたものは『烏帽子山』の案内板だった。 5・烏帽子山分岐(11:05)
気になっていた尖がり山のことだろうと思った。ここから大きなコルの先に険しい山容の愛宕山と白毫寺に下る岩稜が見えていた。西の尾根に乗って歩いて548mに立つと大岩が重なっていた。 6・548m(11:16) 南の切れ落ちは半端でない。植界を進んで尾根先に着く。 7・(11:13) 切り開かれた植界に誘われて北へ下りそうになったが難を逃れてルートに乗る。
台風で木の枝葉が落ちていなければもっと自然を、深山を感じるすばらしい岩稜歩きだったと思う。間もなく右の岩場に立つと五台山から吼子尾山が見えた。今日、吼子尾山へ井上さん夫婦が上っているので(運動公園〜吼子尾山〜塩久峠)。今どの辺りにいるのか気になる。次第に尾根が広くなっていく。『烏帽子山』のプレートがないか探して見たが何も無かった。しかし山容からしてこの山が烏帽子山と思うも確信は無かった。 8・烏帽子山(11:43)
独鈷の滝
鷹取山・美和峠分岐 右へ美和峠
日露戦・・・の石碑
20
18
19・下山
15
14
12・北由良
10
9
5
4
bR17 独鈷の滝〜美和峠〜烏帽子山〜北由良〜下山(しもやま)
8・烏帽子山
7
ここで小雨が降り始める。だらだらと上って妻を待つ。 16・(14:10) 台風で折れた木を越えながら進んでいると右が開けて明るくなった。 17・(14:15) 北西尾根に誘い込まれそうになるも藪っぽい正規ルートに乗って下る。乗ってしまえば一直線ほぼ横ばいが続いて『下山』に着いた。 19・下山(14:32 発14:42) いつの間にか止んでいた雨が少し大きくなって落ちてきた。方向を確認して、ここに来て出た鹿網に沿って下る。
植界を急下りをしていると神社の屋根が見えてきた。井階山の時と同じ鹿網ゲートを通って神社の境内から石段を下って鳥居下に下り、そこに置いていた自転車で車に戻った時、井上さんから連絡が入った『今、塩久峠から下って車に着いたところ』との事だった。(夫婦それぞれの車で来て峠下に車をデポしていた)私が車を止めている所で会うことを約束して妻を迎えに走る。
その帰りみちで婦人(70歳代)を見かけ、尖がり山の名前を尋ねると『お父さんなら知っていると思う』と彼岸で墓掃除に行かれる所だったのに自宅まで戻って主人に会わせて下さった。尋ねたり教えてもらった内容は下のとおり。
@山名=烏帽子山(ここらでは“よぼし”と呼んでいた) A烏帽子山は雨乞い山で、知っている限り2回の雨乞いをした。この時は岩瀧寺の住職が祈祷された。破線の道で登られたようで、あの平らな頂上で柴や木を寄せ集めて燃やしたとの事。 B烏帽子山には(絹山側)2本の“ゆり”(作業道のこと)が水平に通っていて下段の一本は道から下は個人の持ち山で上は村の山。上段の2本目は破線峠辺りから水平に通っていて下は村の山で上は“入りぐみ”と言って村の人なら誰でも、ここに生えている木を自由に伐って使え、この家を建てる際垂木や柱の一部にその木を使っていると言われ、それを見せてもらった。 C鷹取山は神奈備山でその西斜面の植林を手がけた。(今どのようになっているか気に掛けられていた) D五台山に建つ文殊菩薩像は香良の円悟寺の尼僧が開眼供養された。
等聞いたり教えてもらったりしていると妻がやって来て『井上さんが来られて駐車場で待っている』との事、お礼を言って車に戻る。駐車場に戻って井上さんとしばらく会話して別れた。
※このページを作っている時(9月26日)井上さんよりメールで「丹波のやまだより」吉住さんが、今年の2月8日に「伊佐口〜五台山〜鷹取山〜烏帽子山〜北油良」を歩かれていると教えてもらう。 これによると二本目の峠は『勝坂』と呼ぶらしい。







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