コンパスが無いが方向は決め易かった。広く急な開を少し下ると左桧林になった。上り返して西へ折れた所で危うくコースを外す所だったが難を逃れて界に乗る。下って上った先で右谷に踏み跡が現れた。右高木雑木との界を行き凸凹と進んで、中上り途中で振り返ると梢の間から左肩を切れ落とした烏帽子山が見えた。上りきって方向を決めて記録しようとレコーダーのSWを入れるとバッテリー切れになっていた。
さて、電池と思ったがこれもウエストバッグに入れていたので持ち合わせなし以後は手書きとなる。 9・(12:02)ここから先は歩くには問題ないが地形に変化無く簡単なようでそれが災いして現在地確認が困難になった。 10・(12:23) 展望も無く方向決めにだいぶ思案したが決めた方向が正解で等高線と合うようになって一安心。少し先の右の尾根から細いが作業道が上がってきていてそれを歩いた。 11・(12:35)
果たして本当に11番か・・?府県界から外れる最重要ポイント。何度も地図と地形と見比べる。そして決定的に確定できたのは幸いなるか地図の下段ぎりぎりに入っていた「大箕山」が樹の間から確認できたからである。大箕山は’99.4.11に上っていたし何時も目を惹いていたからそれが役に立った訳。安心しておにぎりタイムとなった。11・発(13:00) 次のポイント 12・(13:11) 慎重に方向を決めて右桧林の植界を下って行く、左に誘い込まれ易い尾根をクリヤーして行き短く上り切った所は足元から鋭く切り取られた採石場だった。
地図にはそのマークが入っていないが両方の山肌から超大規模に採り出されている。そこからの展望も最高だった。左には形を変えて烏帽子山、右の方に展じれば安全山から岩屋山その手前にどっかりと大箕山更にその前に丸い頂の万歳山、正面には吼子尾山等も見えていた。そんな時左上方から棒を振り回した時に出る凄い風切り音に驚く、それはサシバか隼か?が下の方へ急降下していった久しぶりに見た猛禽だった。
倉町野の桜がまだ見られるかも知れないと思ってこちらに向かった。何故か、今年の桜は花の持ちが良くて予想通り花は残っていた。R=175からR=7を走りながら歩きたいと思う尾根も残り少なくなってきたかに思うが山は「そう簡単に踏まれてたまるか・・」と笑っている様にも見える。’88.11に烏帽子山を目指し慶佐次氏も渡られた奥地橋を渡る(近くにもっと幅の広い橋も出来ている)
前方は春日I.Cから和田山へ繋がる北近畿豊岡自動車道の大規模工事中で交通規制の中をを通過して旧焼却場へ向かう。ここの桜はかなり古木で枝振りもよく見ごたえがある。塩久峠から榎峠を経て辿り着いた梨木峠への上り口でその桜を見ながら支度にかかる。地図を折ってケースに入れようとした時、ケースが無い・・。と言うことはコンパスもボトルケージも何もかもが無いという事であった。
登山を始めてから初めての大ピンチ。それでも今日のコースだと「地図が有れば何とか成る」と決めて、入り口にある道標石仏に(左やまみち右ふくちやま)真剣に「無事」をお願いして峠に向かった。 発(9:50) 峠は変わりなく静かだった。踏み跡は尾根先を左に巻いて斜めに上がっていたが先行の妻は北に向かって界尾根の激上りを開始していた、仕方なく私も後を追う。
上り切ると巻き道が合流していて東がひらけ下に法用地区、遠望は親不知から五台山や蓮根峠?も見えていたと思う。そこから先は真砂土で禿た山肌に低いマツが生えそれを右に見て緩く上って行く。緩い高木雑木尾根のコブを越えて行き 3・(10:32) 左の谷には沢山の山桜が花びらを落としながら咲いていた。その上から氷上町の方の安全山・水山・十九山の長い尾根が見えた。
太い赤松も健在でアセビも沢山生えている。特にクロモジの新芽が美しい。踏み跡は次のコルから横ばいで東へと延びていた。黄色のビニテープが左の尾根に向かって巻いてあり、それに従い界に乗りコブを越えて行く。京都側は下戸地区や棚田も見える。短急下りして 4・(10:51) いきなり大きな矢印が烏帽子山の方向に向かって書いてある黄色のプラ板が2枚杉の木に掛かっていた。
辺りを見ると京都側の山肌に黄色のビニテープマークあり、バイクを置いてその方向へ探索に出る。(道は無い)下草無く苔が生えてその美しさに5地点まで行った。テープは下へと続いていたから京都側から烏帽子山へのコースのようだ。左上に烏帽子山が見えていた。秋の紅葉も素晴らしいだろうと、その植生から思う。
bQ95
大事な大事な7つ道具を(地図は確保)忘れてしまってサー大変、
地図が頼り勘が頼り何度かピンチが有ったけど烏帽子山から万歳山へと
計画通りに歩けて満足。
青垣町旧焼却場〜梨木峠〜京都・兵庫の府県境界北上〜375.0m〜
烏帽子山(烏帽子山城・烏帽子城・烏帽子岳)(512.5m三等)〜477.0m〜
510.0mピークから京都・兵庫の府県境界から南に外れる〜
462.0m〜万歳山(420m)〜山垣城跡(235.0m)
◎所在地 : 福知山市小牧・下戸と氷上郡青垣町山垣(やまがい)との府県境界〜
◎地形図 : 2万5千図 『福知山西部(ふくちやませいぶ)』 『矢名瀬(やなせ)』
◎山行日 : 2004. 4.10 (土) 晴れ
◎山行条件 : MTB/妻 Age=57
◎コースの見所 :
@ 3地点から9地点までの境界歩き C (13)地点からの大展望
A 府県界から外れて5地点への自然林 D 万歳山の見事な半月形遠望
B 烏帽子山から京都側の展望
◎走行距離 : 往路 76.2km 往復 155.5km
自宅発(7:24)〜R=175〜氷上町〜稲継交左折R=7〜青垣町〜小倉交右折〜R=427〜
山垣(奥地橋渡る)〜梨木峠1・S/G(9:22)〜9:50)〜2・梨木峠(9:55)〜3・(10:20)〜
4・(10:43)〜5.(10:46)〜4・(10:51)〜6・(11:00)〜7・烏帽子山(11:03 休み
発(11:30)〜8・(11:42)〜9・(12:02 電池切れ)〜発(12:10)〜10・ピンチ・発(12:23)〜
11・ピンチ(12:35 おにぎり 13:00)〜12・ピンチ・発(13:11)〜13・コース外れ(13:20
鷹を見る・展望〜13:25)〜14・(13:38)〜15・(13:50)〜16・(14:06)〜
17・万歳山(14:20〜14:25)〜18・(14:45)〜19・(14:50)〜20・城跡(14:57〜15:05)
〜里・(15:15)〜妻と別れる(15:20)〜バイクで走る〜1・S/G(15:35)〜妻と合流(15:45)〜
倉町野で花見(15:57)〜発(17:04)〜往路〜自宅(18:59)
梨木峠〜烏帽子山〜万歳山〜山垣城跡
その後バイクで走り、再び工事中の所を通って車に戻り、妻と合流して西芦田の『丹波少年自然の家』のエリア内のグランド周りに咲く桜を見に行く。桜は散りかけていて、風が吹く度に雪のように舞い散る花びらを受けながら休んで帰路に就く。
ここまでは良かったが、ルートを外している事に気が付く。外れた距離はわずかだったが元へ戻らず直に本コースを目指した、しかしそれは安易でなく谷から尾根へはズルズル滑りで上った。 14・(13:38) 尾根に乗ってからは少し横ばいの後、左右共杉林になって短急登で 15・(13:50) 展望なし。現在地確認バッチリ。緩く上って向きを南に変えて進み、やがて薄暗い植林帯になった。 16・(14:06) もう少しで東寄りの尾根に向かうところだった。
尾根右に消えかけてはいるが作業道が有り、少しの間それを辿って進み(間もなく消えた)急登の後着いたピークは間伐材が縦横に重なる展望ゼロの万歳山(昔この頂に報恩寺が在ったらしい). 17・(14:20) 半月形のピークで尾根が無い、しかもコンパス無し。さて猿ナビの出番、方向を決めて植林帯の激下りが始まる。城跡への尾根に乗れたらオナグサミ、下りの苦手な妻を待ちながら下って緩みに着く。 18・(14:45) そこから深さ1〜2mの溝が出てそれに沿って下ると待望の尾根に乗れてホッ。
19・(14:50) 深い溝は西の山垣地区に向かって下っていたがその用途は・・?地図のダンベルのグリップのような部分は平坦でもう城跡だろう。段を越えて上って城跡。 20・(14:57) 東方行の木の間から『ふれあいの里』が見える。3段目の郭にこじんまりした神社が在ってその下の掘り切り先に大きめの郭あり、そこから更に下ろうと思ったが下は高速道の工事中で少し引き返して西向きに下ると麓の墓地の所に出た。 21・(15:15)
(4)に戻って、界から外れて北のコブを越えると樹勢のいいデッカイ山桜が生えていた。左の広場は杉か桧の林だったが城との関が有ったかも知れない。右桧林の広い界を上ると左右切れ落ちの水平禿げ尾根。 6・(11:00) 短急登で横ばいを行くと堀切が2本有りその先の平地に石標が有った。 7・烏帽子山(11:03)
標石の稀に見る傷みように(傷んだのか?傷めたのか?)心が痛む。「烏帽子山古城跡」と側面に2句が刻まれている高さ1m余りの石碑が京都側に向かって立っていた。京都側の山が沢山見えていたが、今の所余り興味が無いこともあって同定に関心なし。兵庫側は雑木の間から粟鹿・三国・大箕山が見えた。こんな高所に太さ一抱え半位のケヤキが寄り添うよに生えていたのが印象に残る。
登頂記念のプレートに「三重県烏帽子踏破同好会」「洛西歩山会」もう一枚小さな円形の札にホワイトバードの名を持つ2人組みが「兵庫県分水界縦走」として今年の1月3日に榎峠から遠坂峠まで縦走をしていて11時30分発と書いていた。計画は果たせたのだろうか・・・?。おやつを食べて、丹波攻めの明智軍の動向を探るために築いたと言われる烏帽子山を発つ。 (11:30)
5地点への素晴らしい尾根 前方京都側
3〜4にかけての尾根 緑の木はアセビ
11
9・477m
5
21
20・235m
19
18
17・万歳山・420m
16
15・462m
13
14
12
10
8
7
6
4
烏帽子山の頂 手前に掘り切りが有る 南から
こんなに傷んだ烏帽子山の石標
←太いケヤキ
烏帽子山
↓
(13)地点からの展望
←ユンボ
←ユンボ
ダンプが通る道
↓
万歳山
↓
15ピーク
↓
13ピーク
↓
城 跡
↑
梨木峠へ
(22)地点 梨木峠へ戻る途中からの眺め