妙見山からカバ坂を経てここを通って田野口(多可高校)まで周回した時の事を思い出した。ハンターは・・?と心配しながら奥へ走って、決めていたスタート地点に着いた。 1・(9:11) ハンターを心配していたが鳥獣保護区の標識が立っていてヤレやれ。毎回のように妻が先発する。今日もその形だった。「直進して谷川を渡って林道を突き詰めるように」と言ったつもりで、私が林道終点に着くと、妻の姿が無し。

トランシーバーで連絡を取ると、カバ坂への林道を上がっていて呼び戻す。待つ間、廃棄された丸太など見ているとその下面にナメコが生えていて収穫した。(美味しかったです)妻を待って、いよいよ牛坂への破線谷へ入って行く。2・林道終点(10:00) 高度計は230mを指していた。塞がりかけているが踏み込まれた道が残っていた。

この分だと順調に牛坂への破線を辿れそうだと思った。(牛坂からの下りは2回確認していた)そんな時、谷に入って直ぐ右の尾根に向かって微かな道らしきものを見つけ、冒険心に火が付いた。破線ルートは確認出来たと判断し、計画を変更してその道を探る事にした。

谷から短急登10m位で尾根に出たと思う。主にシダで塞がるもその下には確かな道が在り、尾根を上る。そして300m辺りで雑木林の尾根に明確な道が現れた、破線の谷から上がって来て上へと続いていた。(谷まで確認に下る)この道が尾根を巻いて牛坂へ繋がっているのか・・??近年使われている形跡は無かったが歩くのに支障無く確かな道だった。道は尾根から東に外れて行き、着いた所は牛坂から小ピークを一つ越えたコルCa342m地点だった。 3・342m(10:15)

私は念のため牛坂を確認のため(4)へ上ると杉林の間から牛坂(西谷からの林道終点)が見えて引き返した。加美町と牧野を結ぶ最低鞍部に『カバ坂』在り『カバに牛』とはこれ如何に・・・。(3)コルに戻って短いながら急登して 5・(10:35) 小さなコブを越えて 長い急登の取り付き 7・(10:44) 地獄の3段上りだった。 8・528m(10:58) この少し先まで牛坂から左側は桧林右は混生林だった。

尾根に出てからまるでクレー射撃場が有るかと思う位進行方向から絶え間なくハンターの銃声が聞こえる。やがて低木雑木尾根に変わって気持ちよく歩いていると大きなヌタバが有った。更に快適に進んでいると右山肌に確たる切り開きと道が水平についていた。この先の尾根Ca421mへ続いているのだろうか・・?そして 9・(11:15) 東裸木の間から岩屋山と篠ヶ峰が重なって見えた。

進行方向枝越に尖がった(10)とその右に(13)ピークの頭が覗く、(11)は(10)に隠れて見えない。少し下っていよいよ待っていた岩稜に踏み込んで行く。左右の切れ落ちは一級品で右の断崖を、私は『西の覗き』と命名していた。大群生とまではいかないがドウダンツツジとヒカゲツツジが生えている。
NO.285  三組尾


11
コース半ばに通過する、尖がり岩峰露岩尾根に裸に成ってはいるものの

ヒカゲツツジにドウダンツツジ、東西覗きの大展望(山猿命名)は

荒らされたくないコースだけれどヤッパリ皆に歩いて欲しい。



牧野大池〜342m(牛坂南町界コル)〜528m〜町界から外れる〜

三組尾(みくにお)539.7m三等〜町界へ引き返す〜476m

小野尻峠(古道〜古古道〜旧トンネル〜新トンネル&広場)




◎所在地 :  多可郡中町牧野と氷上郡山南町西谷・小野尻の町境界尾根

◎地形図 : 2万5千図 『丹波和田(たんばわだ)』 『中村町(なかむらまち)』 

◎山行日 : 2004. 2. 1 (日) 曇り(さわやか)

◎山行条件 : MTB/妻      Age=56

◎コースの見所 : @(9)から(11)の間に在る岩尖峰と岩稜と岩壁と西の覗

              更にそこに生えるドウダンツツジとヒカゲツツジ  
             
             A三組尾手前東の覗き  
            
             B小野尻峠探索(古古道・古道・旧トンネル) 
            
             C牛坂を踏んだ時は直近に在る鉱石素掘り坑道跡 

◎走行距離 : 往路 52.1km 往復 112.7km



自宅発(7:38)〜R=175〜西脇市〜R=346〜R=427〜中町高岸交右折〜

R=86(中・柏原線)〜牧野大池北詰め1・S/G(9:11)〜発(9:35)〜林道終点2・(9:45)

〜発(10:00)〜3・342m(10:15)〜4・(10:25)〜3・(10:26)〜5・(10:35)〜

6・(10:38)〜7・(10:44)〜8・(10:58)〜9・(11:15)〜10・(11:35)〜

A・おにぎり(11:50)〜発(12:10)〜11・(12:15)〜12・(12:25)〜13・(12:31)〜

14・(12:32)〜15・三組尾(12:50)〜発()〜14・(13:15)〜16・(13:32)〜

17・(13:50 木登り)〜下り始め(14:00)〜18・(14:15 探索)〜発(14:30)〜

19・旧トンネル(14:35)〜20・広場14:40〜発(14:45)〜1・S/G(14:56)〜

20・(15:03)〜発(15:17)〜山南町へ向かう〜小新屋観音(15:30)〜発(15:45)〜

R=86〜R=175井原交右折〜自宅(17:14)


(14)へ戻って界を下る、短い中下りの後は界も開けて混生林尾根となり、左樹間からは長いあいだ行者山が見え隠れしていた。 16・(13:32) 赤松が主体になってきて、ここからマッタケ山の標し海苔網が張られていたがかなりくたびれているところを見ると現在は放置されているのか・・?そんな尾根を下っていると(B)辺りだっただろうか尾根が枝分かれしていて思案したが道らしき方を下って正解だった。

界は快適コースに変わって行くが林の中に埋もれてしまい現在地が曖昧になり焦りが出る。丘ピークを一つ越え、下りに差し掛かった辺りからいきなり道が消えてしまった。道らしきものは東向きに下っていたが下るわけに行かない、他は柴藪になってしまって下る方向を定めるのに手間取る。私はいまだにコンパスを100パーセント信じて進む事がなかなか出来なく目視と勘に頼ることも間々ある。

私にとって、尾根の無いこの種の地形をコンパス頼りに、ルート外さず下るのは難しく何時以来かの『木登り術』を使う羽目になる。ソヨゴの木に登って対峙するピークにコンパスを合わせて峠に向かって下り始める。 17・(14:00) 柴藪状の急下りが続いてMTBにとっては辛い時間が続いた、傾斜は変わらないまま藪が段々開けて、左杉林が見えてきてやっと峠道(古道)の上に出た。

界は峠の堀切法面が高くて下れなく山南町側に回り込んで下りた。 18・(14:15) 古道の山南側には車の轍が見られたが中町の方はその形跡全く無く荒れるに任せてあった。島田君たちも何時かここを探索していた事を思い出し、確か石仏がどうのこうのと言っていたのを思い出して、それを探したがなかなか見つからなかった。

しかし中町側に入って古道の北法面の上に朽ちた大木を見つけて「ここだ」と直感、法面を上がって僅かに残っていた古古道を歩いてそこへ行って見ると、道の脇に石仏は無かったが祭ってあったであろうお堂跡の石垣囲(間口100cm高さ80cm奥行き100cm位)が残っていた。朽ちた大木は桜の木で樹齢は3百年近いか・・・。

昭和の若い代にはまだ元気に花を咲かせていただろうし、古来より春には峠で石仏に手を合わせ、この桜を愛でながら汗を拭いたりして休んでいただろう姿が目に浮かぶ。写真を撮ってそこを離れる。中町側へ30m位残っていた古古道を緩く下って古道に合流すると左へ180度ピンカーブ直ぐに右へ180度ピンカーブその直ぐ先で新トンネルの真上に出てしまう。

引き返して古トンネルへの道に下り、古トンネルの探索に行く。古トンネルが見え出すと何だか白い物が垂れ下っている、何かと思いながら近づいてみると『ツララ』だった。 19・旧トンネル(14:35) ’00.1.1元旦登山で石金山から町界辿って来て下りついた山南側にもつららが下がっているだろう。                         
15・三組尾
  530.7m
13
10
8・528m
古トンネルを後にして新トンネルへ向かう。古トンネルへの道脇は公園になっていて東屋と観光絵地図の大看板が建っている。古トンネルから出た所に生える、欅と桜の木の間に石仏が安置されていて健之年代を読むと『宝暦九年卯』と刻ってあったと思うから、この石仏は古古道の峠の石仏だったかも知れない。そこで少し休んで妻をそこに残し私は車に向かってバイクで走る。

公園からの帰路、小新屋観音に御参りして(足腰に霊験あらたかと知り2000年の元旦登山の時「足腰が丈夫であります様に」とお願いをしていたので、そのお礼参り)自宅に向かった。今日虫食いをカバー出来たことにより遠くは洞ヶ山・西光寺山・ササバ・大峠&比延峠・平石・猿藪・高山・テンロク・妙見山・R=139・(加古川は渡っていません)

イタリ山・石金山・ヲコサコ・小野尻峠・三組尾・大海山・小野山・丹治・篠ヶ峰(頂上〜峠は虫食い)・清水峠・竜ヶ岳・鳥羽坂・鳴尾山・播州峠・三国岳・槍ヶ峰・マタニ山・千ヶ峰・飯森山・高坂峠・入相山・笠形山〜?峠・の町境界踏破したことになる。
新トンネル前の公園に建つ石仏
中町側古トンネル前のつらら
11
十 
14
16


大海山
  ↓
あれこれ考えた結果このコースに決めた訳は@牛坂と牧野大池をつなぐ破線の確認。A小野尻峠から、町界から三組尾への分岐点の間の町界が未踏破(虫食い)だった。この二点です。スタートを何れにするか迷ったが牧野大池の方はハンターが入っている可能性があり。

そうなると牛坂から下るに下れなくなり困る。そこで牧野大池の方からスタートする事にした。牧野地区に入ると正面奥谷間に三角形の大海山(入角山)が見えた。R=86から池の方へ外れると直ぐに左側はゴルフ場となる。池に着くと直ぐに有るキャンプ場にはこの時期誰一人いなかった。

14

19
18
17
16・476m
12

@・192m

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右岩壁の上を通過して(10)への岩登りは直登もよし回り込むもよしそれぞれ好みに合わせて楽しんで下さい。こんな高い所に在る岩山なのに左斜面には何と『ミズゴケ』が生えていた、ミズゴケは水が滲み出る様な所に生える苔なのに・・・なんでだろ〜何でだろ〜まさか僅かでもここに水が湧き出ているのか・・・?。登る途中振り返ると妙見山の奥に飯森山等がやや霞んでみえる。

頂上に立つと、南は隠れていた(11)から小野尻峠への尾根や切れ落ちた足下先には牧野から鍛冶屋方面も見える。北は三国岳と大井戸山の間に白く雪を冠った粟鹿山、マタニ山の左肩に見えた三角形の双子ピークは桧和田山と小畑山と思うが・・・?。 10・(11:35)その後岩尾根は更に険しくなり(巻き道も在り)それなりに楽しみながら進み、コルでおにぎりタイム A・おにぎり(11:50) 

東に大井戸山から篠ヶ峰・岩屋山・カザシ・延命寺山その奥に大谷・古天神・高釣瓶・赤井の稜線が見えた。ここにきてやっと銃声が止んだ。ゆっくり休んで発ち、二つ目岩峰 11・(12:15) 振り返ると(10)の尖がり岩峰が美しく見え、その左肩にどっしり居座る妙見山。後はほぼ横ばい雑木尾根が続き、ダラダラ上って 13・(12:31 通過) 

そして三組尾分岐点 14・(12:32) 牛坂から辿ってきて初めて三組尾に立った時確認した小野尻峠への町界はかなり明るかったが今日は塞がり気味の様に思えた。そこを後にしてとりあえず三組尾を目指す。ほぼ横ばいで進んでいると東が開けていき、更により大きく開けた所は睡直に切れ落ちた岩盤の上、ここは『東の覗き』と命名していた所。眼下には西谷地区、視線を上げると延命寺山・カザシ・その奥に大谷から赤井までの尾根更にその奥に五台山のような台形の譲葉山も見えた。

また高見城山から石戸山辺りも同定。そこから三組尾は目と鼻の先で直ぐに着いた。 15・三組尾(12:50) この頂は今も余り踏まれていない事を感じながら、この後下る小野尻峠への意外と長い尾根を見る。前回付けたプレートには一言『すばらしいコースでした」と記していた。前回はここから行者山を経て西谷地区へ戻ったが今日は(14)町界へ引き返して小野尻峠を目指す。 14・(13:15)
(10)へむかっての岩尾根
(9)から  右ピークは(13)
10ピーク
  ↓
牧野地区に入ってから北の展望
(11)から(10)の尖がり岩峰を眺める
妙見山
 ↓
三組尾頂上 南より(行者山への方向から)